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ウクライナに使い捨てカイロと防寒具を送る準備をする釣り具メーカー「ささめ針」の織田貴己課長=丹波市山南町奥
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ウクライナに使い捨てカイロと防寒具を送る準備をする釣り具メーカー「ささめ針」の織田貴己課長=丹波市山南町奥

 兵庫県丹波市山南町奥の釣り具メーカー「ささめ針」が、ロシアの侵攻でインフラが攻撃され、極寒の冬を迎えているウクライナに、使い捨てカイロと防寒着を寄付する。釣り針などを世界各国に輸出しており、同国でも継続的な取引がある。社員らは現地のウクライナ人関係者たちの身を案じつつ、「必要な人に物資が届いてほしい」と願っている。

 ささめ針は1946年創業。中国やタイなどに法人を設立し、世界中に代理店がある。ウクライナでは2008年ごろから、現地の男性が代理店として、卸売りをしている。釣りの人気は高く、有望な市場だったが、侵攻で状況が一変した。

 寄付は、取引先の男性らの身を案じていた篠倉庸良(のぶよし)社長(69)や、同社海外営業課の織田貴己(たかき)課長(50)が発案。男性からのメールで「3時間電気が通り、また6時間停電する」「気温はマイナス10~15度」という状況を知り、防寒着とカイロを送ることにした。

 衣類はセーターやダウンジャケット、マフラーなど段ボール10箱分。自社で購入した上着50着に加え、社員や篠倉社長が会長を務める市商工会の職員から古着を提供してもらった。カイロは4800個を購入。28日に発送した。ポーランド経由でウクライナに届き、その後、同国の代理店の男性らが必要とする人たちに配る。

 代理店の男性やその家族と仕事や食事を共にしてきた織田課長。自身の交流サイト(SNS)ページ上には、ウクライナの知人たちが投稿した戦車や無人攻撃ドローン、砲撃の痕などの写真が現れる。釣りをする写真は時々、交じる程度になってしまった。

 「今の所、取引先や知り合いで犠牲者は出ていないが、私が記念写真を撮ったことがある橋は砲撃で穴が開いていた」と織田課長。「寄付がちゃんと届いてほしいが、それよりもとにかく早く戦争が終わってほしい」と祈った。

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