捨てられてしまう食品を有効活用する「生かそう丹波の食グループ」が、地域で放置された柿を加工し柿ジャムと柿チップスを作った。商品は、２５日午前１０時～午後４時、兵庫県の北近畿豊岡自動車道（下り線）氷上パーキングエリア内の「丹波いっぷく茶屋」で開催されるイベント「茶々っといっぷくフェア」で試食・購入できる。

　同グループは、丹波県民局が策定した「丹波地域ビジョン」に基づき、住民が地域活性化に取り組む「丹波地域ビジョン委員会」のグループとして２０２０年度に発足。同委員会は２１年度に活動が終了したが、「生かそう－」は自主グループとして２２年度も活動を継続、丹波地域在住の４０～８０代の男女１０人が所属する。

　材料は、食べ頃にもかかわらず高齢のため収穫できなかったり、消費しきれなかったりした柿約１３０キロ。２２年１０月に丹波篠山市畑地区であった獣害対策イベント「さる×はた合戦」で、サルなどのエサにならないように収穫した柿に加え、地域住民に呼びかけて提供してもらった。

　ジャム（１５０グラム・２５０円）はしょうがとシナモン味の２種類を用意した。甘さは控えめで食べやすく、小さな粒状でほんのり食感が残っている。柿チップス（３０グラム・２５０円）は素材の味を生かし、食べやすいサイズに仕上げた。購入者にはレシピも付く。

　同グループ代表の岸孝明さん（７４）＝丹波市＝は「ほったらかしにされがちな柿だが、レシピを見て、有効活用してもらいたい」と話している。

　このほか同イベントには、主催の市観光協会、丹波市産の米を使ったおにぎりやイチゴの販売ブースなど全８店が並ぶ。（谷口夏乃）