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藤原恭大外野手と並んでポーズを決める中森投手(右)=ZOZOマリンスタジアム
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藤原恭大外野手と並んでポーズを決める中森投手(右)=ZOZOマリンスタジアム
日本ハム戦で7回から登板しプロ初勝利を挙げたロッテ・中森俊介投手=ZOZOマリンスタジアム
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日本ハム戦で7回から登板しプロ初勝利を挙げたロッテ・中森俊介投手=ZOZOマリンスタジアム

 兵庫県丹波篠山市出身でプロ野球千葉ロッテマリーンズの中森俊介投手(20)が今季開幕戦で1軍デビューを飾り、5日の北海道日本ハムファイターズ戦で初白星を挙げた。人口約4万人のまちの期待も背負う高卒3年目右腕がプロとしての一歩を踏み出した。(尾藤央一)

 明石商業高校時代にエースとして2019年の甲子園大会で春夏連続4強入りするなどして脚光を浴びたが、ドラフト2位で加入後はケガなどもあり2年間1軍登板なし。今オフの帰省時には「今年こそ開幕から1軍で投げないといけない」と並々ならぬ決意を語っていた。

 1軍初登板はいきなりやってきた。3月31日の福岡ソフトバンクホークスとの開幕ゲーム。2番手としてマウンドに上がると、最速152キロのストレートを武器に打者2人を打ち取った。

 中継ぎを任され通算3試合目、4月5日の日本ハム戦に初勝利が訪れる。0-0の七回から2番手で登板。先頭打者に二塁打を許し、犠飛で先制点を奪われたが最少失点で踏ん張った。その裏に味方が逆転し、白星が転がり込んできた。本拠地で初のお立ち台に立ち「僕だけが失点してしまって複雑」と謙遜しながらも「やっと投げられて、勝つことができてうれしい」と初々しくはにかんだ。

 母の美幸さん(44)は3月31日、待望の1軍マウンドを自宅でテレビ観戦、「一球、一球拍手を送っていました」と語り、ほっとした様子だった。「よかったね」とLINE(ライン)を送ると、本人から「スタートラインに立てた。いっぱい投げたい」などと返信があったという。

 初勝利には「俊のうれしそうな顔が久々に見られた」と涙を流し喜んだ美幸さん。初勝利記念ボールについて、昨年末家族で話し合っていたといい、「ボールが家に届くのを楽しみにしています」。

 新型コロナウイルス禍の制限もあり、家族は2軍での公式戦なども含め、プロになって投げている姿を直接見ることができていない。今後は関西で行われる試合の応援に駆けつける予定といい、高校の同級生でオリックス・バファローズの開幕スタメンだった来田涼斗外野手との明石商高対決を楽しみにしていた。

 丹波地域出身の現役プロ野球選手は唯一。丹波篠山市は、ロッテに入団した21年から協賛試合を行うなど地元からの期待も大きい。2年間マウンドに立てなかったからこそ「(協賛試合の)黒豆ナイターに今年は投げたい。中継ぎだと出るチャンスも多い」と中森投手。今冬の帰省時には篠山東中時代の生徒会長の経験を生かし、同窓会を盛り上げようと手配や準備など裏方役で汗を流した。地元の声援を力に、故郷に錦を飾る日も遠くなさそうだ。

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