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農業を一から学び、事業所を開いた橋元工さん=丹波篠山市小枕
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農業を一から学び、事業所を開いた橋元工さん=丹波篠山市小枕
看板商品化を目指すベーグル=丹波篠山市小枕
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看板商品化を目指すベーグル=丹波篠山市小枕
室内の様子。改修しバリアフリーにした=丹波篠山市小枕
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室内の様子。改修しバリアフリーにした=丹波篠山市小枕

 障害者が農作業を通じ社会参加を目指す就労継続支援B型事業所「たすきファーム」が、兵庫県丹波篠山市小枕にオープンした。同ファーム代表の橋元工(たくみ)さん(54)は元丹波篠山市職員。目の当たりにした課題を「庁舎ではなく、現場で直接支援し解決したい」と一念発起。一から農業を学び、1年かけて準備してきた。「社会復帰を目指す人たちの第一歩になるような場所にしたい」と意気込む。(谷口夏乃)

■「土を触り、人や地域と交流を」

 開所を思い立ったのは、社会福祉課長として障害がある人の家を訪問した時。ひきこもりに近い実態に、社会で受け入れ、支援の場をつくる必要性を痛感した。「やるなら熱い思いがあり、体が動く今だ」と、30年勤めた市役所を昨年3月末で退職した。

 ひきこもりの人たちと黒枝豆を栽培した経験から農業に着目。コミュニケーションが苦手な人も、土を介すと自然と会話ができた。橋元さんは「土を触り、人や地域と触れ合って心を通わすことで、おだやかで豊かな時間を過ごしてほしい」と語る。

 「利用者の思いを『たすき』で未来につなげていきたい」との思いから、法人名「襷(たすき)農園」と事業所名を付けた。4月3日に開所、現在、借りた畑(約34アール)で黒豆や山の芋、ビニールハウスでミニトマトを栽培している。栽培が難しい作物などは、地元農家に教えてもらいながら挑戦する。

 農作業に加え、企業の仕事の一部を請け負い、今後は近隣農家などでの施設外就労も視野に入れる。さらに同ファームの目玉として、プレーン(200円)▽黒豆(210円)▽チーズ(240円)-の3種のベーグルを製造し、17日から販売する。利用者とともに作り、看板商品化を目標にする。

 橋元さんは「将来的な就労という目標は見失わないようにするが、焦らず、利用者のペースや主体性を尊重していきたい」と話す。

 定員15人、利用者を募集中。月-金曜(祝日休み)の午前9時半~午後3時半。希望があれば送迎もする。同ファームTEL079・506・7625

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