兵庫県丹波篠山市は、獣害対策の一環で、農作物を荒らすニホンザルを追い払う「モンキードッグ」として、農業・荒木礼子さん（５３）＝同市＝の愛犬モモを認定した。

　サル追い払い犬は、飼い主と一緒に里山をパトロールし、出没したサルにほえたり、追いかけたりし、農業被害を軽減する役目を担う。認定はこれまで延べ４４匹。市内で活躍する現役モンキードッグは計１４匹となった。

　モモは雑種の雌で１歳。優しい性格だが神経質という。駆けるのが好きといい、荒木さんはサル追い払い犬にすることを思い立ち、約１年の養成訓練をへて、認定テストに合格した。

　荒木さんは地元で米や黒大豆を栽培。集落はサルの群れの移動コース上にあり、秋に収穫前の黒大豆がサルの被害に遭ったこともあったが、モモなど愛犬を飼うようになってからは「畑にサルが近づかなくなった」という。

　「モンキードッグがさらに地域に広がれば」と荒木さん。認定書や首輪を受け取り、モモをなでながら「ママと一緒に頑張ろう」と声をかけていた。（堀井正純）