国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(当時)は2007年6月、尼崎JR脱線事故の最終報告書をまとめた。その調査過程でJR西日本の幹部が、委員からひそかに情報を得て、報告書の記述変更を求めていた不祥事は、昨年9月まで表面化しなかった。公表した国交相の前原誠司(47)は「遺族や負傷者に対し、許し難い行為」と断罪した。
事故の真相究明を求める被害者は、「公正中立」な事故調委を信頼してきた。「悲しくて、無念」と被害者の女性は声を震わせた。ショックで体調を崩す遺族もいた。
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