兵庫県三田市学園2の関西学院大学大学院理工学研究科はこのほど、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携大学院協定を結んだ。今後、学生の学びとJAXAの研究活動について互いに協力していく。また、4月から理工学部物理学科は「理学部物理・宇宙学科」に名称を変更する。
JAXAとの連携は関西の私立大学で初めて。期間は4月から2026年の3月末までの5年間とする。関学はJAXAの研究員を客員教授として21年度は3人を招く予定で、大学院生の論文や研究の指導にあたってもらう。
関学では物理学科の松浦周二教授(赤外線天文学)や平賀純子准教授(宇宙物理学)らが「JAXA宇宙科学研究所」(ISAS)の衛星計画に参加して協力関係を築いてきた。これまでも研究員を大学に招いて「はやぶさ2」の研究成果を講演してもらうなどして学生が学ぶ場を設けてきたが、今回の協定はそうした活動を一層充実させることを目的としている。
物理学科を「物理・宇宙学科」に名称変更するのは「電波天文学」「赤外線天文学」「X線天文学」の3分野を研究していることをより強調するのが狙い。現在の理工学部を理・工・生命環境の3学部に再編し、同科は理学部に所属する。
関学大は「日本の宇宙科学や宇宙航空技術の発展に貢献していきたい」としている。(喜田美咲)
