兵庫県三田市四ツ辻の畑でこのほど、2種類の「お化け大根」が収穫された。一つはびっくり巨大サイズ。もう一つは2本の手を垂らし「うらめしや~」と言っているような「お化け」形。身が詰まっていて味も良さそうだといい、見た人をおびえさせるどころか、とびきりの笑顔にしている。(喜田美咲)
巨大大根は長さ65センチで周囲は35センチほどと長くて太く、重さは7キロ。地面に立てると大人の片足がすっぽり隠れてしまうほどだ。お化け形は長さ約40センチで、途中から約15センチの手のようなものが2本生えている。
育てたのは、大西昌喜さん(82)、静子さん(80)夫妻。30年ほど前から健康づくりの趣味として畑を借り、白菜やジャガイモなど年間15種類ほどの野菜を作る。
今年の大根はどれもそこそこ大きかった。「どこまで育つかな」とカバーを掛け、カラスや霜の被害から守りながら様子を見ていると、抜くのも一苦労な特大サイズになっていた。
大きく育つ理由は不明だが、「子育てと一緒で、過保護になりすぎない」のがこだわりだという。化学肥料や農薬はほとんど使わず、とにかく耕す。失敗のたびに原因を考え、試行錯誤を繰り返してきた。
2人には孫が4人、ひ孫も2人おり、遊びに来たときには野菜をお裾分けしてきたが、現在はコロナ禍で会えていない。お化け大根は夫婦で1週間ほどかけて、おでんや豚バラ大根にして食べていくという。
昌喜さんは「畑のおかげで健康に過ごせており、子どもたちも安心してくれている。大根に『コロナに負けずに頑張りや~』と応援されてるみたいや」と元気に笑った。
