最近の女びなは目がぱっちり? 桃の節句を前に、約千体のひな人形を公開する兵庫県内有数の展示イベント「ひなまつりin三田」が27日、市内3会場で始まった。明治期から現代の人形を年代ごとに並べたり、2メートルを超える「タワーびな」に200体を飾ったりし、明治初期の手の込んだ小物類も楽しめる。(小森有喜)
NPO法人「歴史文化財ネットワークさんだ」の主催で、会場は、三田ふるさと学習館(同市屋敷町)▽旧九鬼家住宅資料館(同)▽三輪明神窯史跡園(同市三輪)。
学習館によると、女びなといえば一重まぶたで切れ長の目が一般的だったが、最近は年を追って二重で目が大きくなる傾向に。衣装もきらきら光る生地が増えている。業界では、青色や黒色を基調にするなど多様化も進んでいるという。
最後の三田藩主・九鬼隆義が孫娘に贈った二つの「御殿飾り」もあり、動きのある人形計20体が並ぶ。「三人官女」の1人は既婚のため眉毛がなく、雑用の「仕丁(してい)」は怒り、泣き、笑いと表情が違う。小道具のカルタ札は縦の長さが2センチ足らずだ。
来場者には、紙を組み立たてるひな飾りのおもちゃをプレゼントする。昭和期には少女雑誌の付録として一般的だったという。
無料。4月4日まで。商店街などをひな飾りで彩る「おひなさまロード」はコロナ対策で中止した。学習館TEL079・563・5587
