学校のステージ上を沖縄に－。兵庫県三田市南が丘２の三田学園でこのほど、吉本興業のタレントによるお笑いライブがあった。新型コロナウイルスの影響で中止になった沖縄への修学旅行の代替イベントとして、沖縄ゆかりの芸人が出演。現地の方言や文化の紹介を交えながら、笑いの絶えない時間をプレゼントした。（喜田美咲）

　ライブは、昨年４月に３泊４日で沖縄本島に行く予定だった中学３年生約２４０人と、今年２月に４泊５日で八重山諸島行きを予定していた高校２年生約２７０人に向けてそれぞれ開催。旅行の中止が決まった際、旅の案内役を依頼していた旅行社に相談し、実現した。

　沖縄出身のコンビ「スリムクラブ」や、「よしもと住みます芸人」という企画で沖縄に住み、住民と触れ合いながら地域の魅力を発信してきたコンビ「ありんくりん」など５組１２人が登場。そのほか同校卒業生で「占い芸人」として活躍するアポロン山崎さんや、吉本の養成所に通うコンビ「ローズ」のネタ発表もあった。

　ライブは約２時間を前半と後半に分けて実施。前半にはアポロン山崎さんが生徒の手相を占い、「経営者の線がある」「ストイックで資格のある職業が向いているよ」などとアドバイスした。

　後半は沖縄メンバーが漫才を披露。ありんくりんは沖縄の方言が強すぎて全然伝わらない道案内のネタで、沖縄と兵庫出身コンビ「キンニクキンギョ」は、沖縄三線（さんしん）を使って人気のアニメ曲を沖縄民謡風に歌い上げて笑いを誘った。

　ステージを終え、ありんくりんの２人は「楽しんでくれたようでよかった。コロナ禍が収まったら実際に沖縄に遊びに来てほしい」。

　中学３年生の女子生徒（１５）は「修学旅行の中止で『何もなく終わっちゃうのかなあ』と悲しかったけれど、イベントのおかげでいい思い出ができた」といい、「お笑いはあまり見たことがなかったけれど、面白かったのでこれからは探して見てみようと思います」と話した。