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試作品の義足を付けたコウノトリ=県立コウノトリの郷公園(神戸医療福祉専門学校三田校提供)
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試作品の義足を付けたコウノトリ=県立コウノトリの郷公園(神戸医療福祉専門学校三田校提供)
コウノトリの脚を計る川上さん=県立コウノトリの郷公園(神戸医療福祉専門学校三田校提供)
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コウノトリの脚を計る川上さん=県立コウノトリの郷公園(神戸医療福祉専門学校三田校提供)
コウノトリの義足作りに取り組んでいるプロジェクトチームの川上紀子さん(左)と鎌田恭子さん=三田市福島、神戸医療福祉専門学校三田校
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コウノトリの義足作りに取り組んでいるプロジェクトチームの川上紀子さん(左)と鎌田恭子さん=三田市福島、神戸医療福祉専門学校三田校

 片脚を失ったコウノトリの義足作りに、神戸医療福祉専門学校三田校(兵庫県三田市福島)の教員たちが取り組んでいる。鳥の本格的な義足は極めて珍しいといい、義肢装具の専門家7人でプロジェクトチームを結成。試作品を装着したコウノトリは一歩を踏み出せるようになっており、改良を重ねて完成を目指す。(土井秀人)

 このコウノトリは1月、左脚の下半分を失った状態で稲美町のため池で見つかった。昨年5月に豊岡市内で生まれた雌で、片脚を失うとうまく餌を捕れなくなり、野外で生きていくのは困難となる。動けなくなっていたところを保護され、県立コウノトリの郷公園(豊岡市)で治療を受けた。獣医師がおもちゃのバットなどで義足を手作りし、リハビリを始めた。

 しばらくすると両脚を地面に着けられるようにはなったが、義足が十分にフィットしておらず、うまく体重がのせられないなどの課題があった。

 一方、同校は義手や義足を製作する国家資格「義肢装具士」を養成している。報道でコウノトリのことを知り、すぐに協力を申し出た。中心となったのが、教員の川上紀子さん(29)=伊丹市=だった。

 川上さんが義肢装具士を目指したきっかけは、小学4年生の時に愛犬のダックスフント「ミミちゃん」が交通事故で脊椎を損傷したことだった。後ろ脚を引きずって歩くため、犬用の車いすを使って生活するようになった。

 「器具を自分で作ってあげたいと思ったけど、動物の義肢装具士はいない。それならと人間の資格を取得し、ずっと動物に関わる機会を探していました」

 鳥の義足作りは珍しく、同校として初めての試み。論文を探しても、1978年にフラミンゴに装着した例の1件のみだった。

 試作品では、人間の義足作りを応用。脚にフィットさせるため、切断部分の型を石こうで採取した。脚を支える支柱は軽さと強度が必要で、100円均一ショップで購入した突っ張り棒を活用した。装着した時の角度なども調整し、2週間かけ、全長44センチ、重さ157グラムの試作品を完成させた。

 今月6日には、同公園でコウノトリが実際に装着。最初は違和感を抱いているようだったが、すぐに義足に体重をのせられるようになり、残っている脚で一歩を踏み出したという。

 「頑張って歩こうとする姿を見て、泣いちゃいました」と川上さん。愛犬のミミちゃんは専門学校1年の時に息を引き取り、自分で器具を作ってあげることはかなわなかった。

 同公園は「最初の義足よりフィットしており、脚をちゃんと支えられるようになった。付け外しも簡単になり、傷を見る際の負担も軽減されている」とする。

 今後はコウノトリの様子を観察して改良を重ね、人間の義足と同じカーボン繊維を使った完成品を作る。

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