58歳の時に若年性認知症と診断された兵庫県三田市の古屋一之さん(63)が、自らの体験を語る活動を続けている。介護者グループ代表を務める北村吉次さん(66)を“相方”に、Q&A形式で当事者の思いを分かりやすく伝えている。8、9月にも市内で講演する予定だ。(小森有喜)
神戸市内の会社に勤めていた古屋さんが異変を感じたのは50代半ば。文字がゆがんで見え、手書きの書類を読んだ上司から「何を書いているか分からない」と指摘されるようになった。何度か眼鏡を買い替えたが改善せず、眼科に行っても異常は見つからない。一方で、明らかに物忘れがひどくなっていた。職場にいづらくなり、自分を責めて精神的に追い込まれていった。
2016年秋、神経内科でアルツハイマー型の若年性認知症と診断された。働き続けることを望んだが会社と折り合いがつかず、退職せざるをえなかった。「このまま家族や自分のことすら分からなくなるのでは」。不安にさいなまれ、引きこもりがちになった。病院のバルコニーから飛び降りようとして止められたこともあった。
病院で目にしたチラシで認知症の支援相談センターの存在を知り、訪問。これを機に18年から就労継続支援事業所に通い、趣味で始めた陶芸にも情熱を注げるようになった。今でも物忘れは頻繁にあり、スーパーのチラシなど読み取れないものもあるが、「支えてくれる人がいるから前向きに人生を送れている」と思うようになった。
そうした心境の変化もあり、講演活動も始めた。「自分のように認知症と気付かずに苦しむ人を減らしたい」という思いからだ。そんな中、フラワー地域包括支援センター(三田市富士が丘5)に招かれ登壇した講演会で、男性介護者グループ「ぼちぼち野郎」代表の北村さんと知り合った。北村さんは介護者グループでの経験から、認知症への誤解を解きたいという思いが強く、古屋さんの講演を手伝うようになったという。これまで神戸市や加古川市などで計4回、2人で登壇した。
「認知症と診断された時はどんな思いでした?」「すべてが終わった、という感じ。でもこうやって支えてくれる方と出会えたから受け入れることができました」。7月下旬、三田市下深田の「デイサービス山帽子」で開かれた講演でも、2人のやりとりに深くうなずく参加者がいた。
古屋さんは「関わってくれる人がいるかどうかが本当に重要」と強調。地域で困っている様子の高齢者がいたら声を掛けるなどしてほしいと呼び掛けた。「僕がお手伝いをしているようで逆に教えてもらうことも多い」と話す北村さんも、「認知症患者や家族への偏見がない社会にしたい」と力を込める。
8月22日、9月26日の午前10時~正午にも、デイサービス山帽子で2人が話す。三田市在住、在勤、在学で、認知症について関心がある人であれば誰でも参加可能。フラワー地域包括支援センターの職員も登壇し、認知症に関する理解を深める。各回先着12人。無料。同センターTEL079・553・3600

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