プロ野球オリックス・バファローズの山崎福也(さちや)投手(29)が兵庫県三田市を訪れ、同市を拠点に活動する女子硬式野球チーム「兵庫ブルーサンダーズ(ブルサン)」の選手らと練習した。(小森有喜)
山崎投手の父・章弘さん(60)=前巨人コーチ=が、今シーズンからブルサンの監督に就任した縁で実現した。山崎投手は昨シーズン、先発ローテーションの一角として防御率3・56、8勝をマーク。チームの躍進を支えた。現役時代の章弘さんと同じく日本シリーズの舞台も経験し、プロ野球の歴史でも珍しい親子でのシリーズ出場をかなえた。
ブルサンは高卒1年目の選手が中心の若いチーム。選手とのウオーミングアップを終えた山崎投手は、芝田未来捕手(19)とキャッチボールをした。芝田捕手は「軽く投げているはずなのに、ボールに重みがあり手元ですごく伸びる」と目を丸くしていた。
さらに山崎投手は、ブルペンで投手陣にアドバイス。同じ左腕の大浦光莉(ひかり)投手(19)の投球フォームを見て「ボールを離す瞬間の一点だけに力を入れてみて」と助言すると、短時間でコントロールが改善した。打ち込まれた時の心の持ちようなどについても積極的に質問した大浦投手は「貴重な機会をいただけてうれしい。成長するきっかけにしたい」と話した。
女子選手と練習したのは初めてという山崎投手。守備練習などを見学して「想像していたよりずっとレベルが高い」と驚いていた。自身は2月のキャンプインに向けて自主トレに励んでいる最中で「球速もコントロールも全てレベルアップしないと。今年こそ2桁勝って、日本一になりたい」と、女子選手の姿に刺激を受けた様子だった。
甘めの顔立ちも相まって、女性ファンからの人気が高い山崎投手。練習後にはブルサンの選手らから次々に記念撮影を頼まれ、快く応じていた。芝田捕手は「背も高いしかっこよかった」と話していた。
