三田

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初めてモルックを体験する選手=三田市三輪
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初めてモルックを体験する選手=三田市三輪
数字は選手が記入した=三田市ゆりのき台1
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数字は選手が記入した=三田市ゆりのき台1
選手のサイン付き=三田市ゆりのき台1
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選手のサイン付き=三田市ゆりのき台1
オーダーメードの家具を手掛ける「よろずウッド工房」の長谷川代表=西宮市山口町
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オーダーメードの家具を手掛ける「よろずウッド工房」の長谷川代表=西宮市山口町

 兵庫県三田市内の球場。さわかみ関西独立リーグ球団「兵庫ブレイバーズ」の選手が快音を響かせる。だが、練習と試合で使う木製バットは折れることもしばしば。そこで球団は破損したバットの新たな活用方法を考えた。生まれ変わる先は、近ごろ注目を集めるあの競技だ。(喜田美咲)

 バットが転身したのは、フィンランド発祥のスポーツ「モルック」で使う木製のピン「スキットル」。バットの上端約20センチを切り取り、数字を書く面を斜めに切ることで形を近づけた。

 モルックは1~12の番号が書かれたスキットルに3~4メートル離れたところから棒(モルック)を投げ、倒すことで点を獲得していく。倒れたピンが1本の場合は表面に書かれた数字が得点。複数本なら本数が投げた人の点となり、先に50点ちょうどになるのを競う。平らな場所があればどこでもでき、老若男女が楽しめるとして、競技人口が増えつつある。

 これまで、折れたバットは寮に集めるなどしており、処分に困っていた。キャッチャー田渕航平選手(19)は「買いだめして、折れたら買い足すようにしている。早い時は2週間で折れることもある」という。木製バットは1本1万数千円するため、アルバイトなどで生活している選手らにとっては決して安くない。田渕選手は「細かく刻んで捨てることもあるが、買ってもらったバットもあり、保管しているケースが多い」と話す。

 2月、球団の川崎大介社長が市から北摂三田高校の卒業生3人でつくる社団法人「イヒ」を紹介された時、ふとバットの話になった。同法人は三田の活性化を目指して活動しており意気投合。バットの形状を生かせるものを考え、市民団体などがイベントを開いているモルックに着目した。

 試作では選手たちも寮の庭に集まり、バットをのこぎりで切った。販売用の加工は同県西宮市山口町の「よろずウッド工房」に依頼。工房の長谷川伝一(つたかず)代表(83)は「最初は何に使うんやろ、と思ったがバットは質のいい木を使っているから捨てるのはもったいない。いいアイデアだと思う」と話し、表面をなめらかにカットしていた。

 川崎さんによると、バットによって微妙に太さが違うが「そこが味」という。表面の数字は背番号の近い選手がそれぞれ記入し、側面にサインを添えた。最初に完成したセットはイヒに寄贈し、企画するイベントで活用してもらう。

 折れたバットの数がそろい次第、今後も製作を続ける。次回からはオークションで販売し、売り上げは球団の運営資金にしていくという。

 田渕選手は「ごみになってしまうより、また役に立つ使い道があるならうれしい」と笑顔。製作に携わり、初めてモルックを知ったといい、「みんなで競技にも参加してみたい」と話した。

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