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真剣な表情で解き進める受験者=三田市駅前町
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真剣な表情で解き進める受験者=三田市駅前町
川本幸民のイラスト(三田市提供)
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川本幸民のイラスト(三田市提供)

 幕末、日本で初めてビールを醸造したとされる兵庫・三田出身の蘭学者、川本幸民にちなんだご当地検定「三田ビール検定」がまちづくり協働センター(兵庫県三田市駅前町)で開かれた。新型コロナウイルスの影響で中止が続き、3年ぶりの開催。全国からご当地検定ファンが集まり、難問に取り組んだ。(喜田美咲)

 川本幸民は1810(文化7)年、三田藩医の三男として生まれた。マッチの製造や銀板写真の撮影にも日本で初めて成功したとされており、科学分野で多数の訳書を著したことから「日本近代化学の祖」とも呼ばれている。

 検定は地元の風土や食文化に触れてもらうとともに三田の知名度アップを図ろうと、市が2017年から実施。出題に関する指導・監修には、園田学園女子大名誉教授の田辺眞人さんと神戸学院大非常勤講師の谷口義子さんが携わる。

 会場には北は北海道から南は広島県までの受験者125人が集まった。最年少は23歳で、最年長は85歳。ビールの歴史やおいしい飲み方、三田の文化などに関する問題が4択式で50問出され、今年は「18世紀のイギリスで複数のエールをブレンドして作るビールが人気となった。港湾労働者が好んだことに由来するこのビールの名前は」「ドイツできめ細かく白いビールの泡を表現する『ブルーメン』の本来の意味は」「川本幸民が初めて醸造実験を成功させた際に使用したと考えられる発酵材料は」-といった内容が問われた。

 受験者は初級から順に中級、上級、初段と受けることができ、合格者には後日、合格証とバッジが送られる。満点だった場合はさらに特製ビアマグなどがプレゼントされる。

 第1回から合格を重ね、初段に挑戦した女性(75)=猪名川町=はテキストで勉強したほか、三田のまち歩きにも参加して臨んだといい「川辺郡と有馬郡のつながりを学べるいい機会だった。久しぶりの検定はやっぱりワクワク。仲間と答え合わせをしてビールを飲むところまでが検定の日のセットなの」とほほ笑んだ。

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