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14日投開票の衆院選で、兵庫県芦屋市選挙管理委員会は15日、視覚障害者に対し、点字版の「選挙通知書」など関係書類の発送をしていなかった、と発表した。市内の対象者8人のうち、投票したのは1人だけで、同選管は「根幹に関わる重大なミス」と謝罪した。
同市選管によると、点字を付けた通知書は、選管が希望者に直接届けているが、今回の衆院選では事務局長が点字版製作の発注指示を失念。同封するはずだった書類も選管の倉庫内などに保管したままだった。
14日午後3時半ごろと投票締め切り直前の同8時前、市選管に市内の男性2人から「点字の通知書などが届いていない」と電話があった。しかし、職員は「通知書がなくても本人確認ができれば投票できる」と説明。締め切り直前にミスに気付いた職員もいたが、15日朝まで上司に報告していなかった。
市は15日から8人の男女に謝罪と事情説明を始めた。市選管は「情報入手の機会が少ない視覚障害者にとって通知書は重要。事務的なミスで大変申し訳ない」と謝罪した。(前川茂之)