政府が新型コロナウイルスを巡る緊急事態宣言の期限を5月31日まで延長したことを受け、兵庫県の井戸敏三知事は4日午後、県庁で会見した。主なやり取りは次の通り。
-休業要請など県の対処方針の見直しについて。兵庫、大阪、京都の3府県で同じようなスタンスを、ということだが、3府県とも一定患者数が減少しないと、この措置の見直しは難しいのか。
「もっと急激に患者数が減る状況を生み出すために、スピード感をもった対応をしないといけないというのが今回の延長の趣旨だ」
-逆に、3府県のどこかが緩和した場合は。
「それはよく考えます。実情に応じて。兵庫が先行して大阪から(人が)どっと来られても困る。大阪とはよく調整する」
-大阪が前に前に動き始めた場合は、ストップを求めるのか。
「今からは予測できない」
-国では2次補正予算の話もある。期待感は。
「医療体制の方はかなりしっかりした対応をしている。あるとしたら、企業や事業者への対策か。ほぼ2カ月、仕事がなくなっている方々もいる」
-大型連休中の行楽目的の宿泊施設に対する休業要請は、大型連休後に解除されるのか。
「連休が終われば、解除になる。宿泊施設は営業していただく。ただ、集会施設の休業は引き続きお願いする」
-辛抱してきた県民が多い。そういう人たちへのメッセージは。
「『引き続きお願いします』というのが、今日の一番のメッセージです」
-一昨日の夜、神戸市立医療センター中央市民病院が、外来患者の3・3%に新型コロナの抗体があったと発表した。受け止めは。
「新型コロナウイルスに対する正確な検査結果かよく分からず、現時点での評価は難しい」
-今後、もう少し広い範囲で計画的な抗体の検査がいるという提言もあったが。
「今の段階では、私のところで持つ情報はないから分からない」
-PCR検査の増設は。
「今、(検査を)断っている状況にはない。現在1日354件を検査できる。ドライブスルーは、検体を取るだけで、検査機関の能力以上のことはできない。誰でも検査すればいい、という話ではない。誤解の出ないよう対応をしていく」
-国は図書館や美術館を容認するようだが、県は再開しないのか。
「緊急事態宣言が延長されているから、従前の対応(休館)を継続するのが基本」
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