病気を予防する料理を紹介する「医師おすすめ! お手軽健康レシピ」。「骨粗しょう症」をテーマとする4回シリーズの最終回は、高野豆腐粉や酒かす、大豆を使った栄養豊富なデザート3種です。食事のバランスや運動習慣についても医師が指南します。(記事・井川朋宏、写真・後藤亮平)
◆高野豆腐粉のクレープ
材料(2人分)
高野豆腐の粉 20グラム
片栗粉 5グラム
砂糖 15グラム
塩 ひとつまみ
卵 1個
牛乳 90グラム
イチジク 2個
アイスクリーム 20グラム
イチジクジャム 適宜
ココア 適宜
ミント 適宜
〈つくりかた〉
1 ボウルに高野豆腐の粉、片栗粉、砂糖、塩を混ぜ、卵と牛乳を加えて泡立て器で滑らかになるよう混ぜる。
2 少し温めたフライパンを、油を含ませたキッチンペーパーで拭き、玉じゃくし1杯弱の生地を流して弱火で焼く。
3 生地の表面が乾いてきたら、裏返して2分ほど弱火で焼く。ひっくり返さなくてもいい。
4 生地にジャムを塗り、イチジクやアイスクリームをのせ、お好みでトッピングする。
【ポイント】冷凍したイチジクを皮ごと細かく切って白ワインと砂糖を加え、沸騰まで強火、その後中火で計15分煮込むと、ジャムができる。
★動画はこちら→高野豆腐粉のクレープ
◆酒かす豆乳プリン
材料(2人分)
豆乳 200グラム
酒かす 10グラム
上白糖 20グラム
薄口しょうゆ 1グラム
ゼラチン 5グラム
水 25グラム
黒蜜 20グラム
きな粉 3グラム
〈つくりかた〉
1 鍋に豆乳を入れて加熱し、温まったら火を止め、酒かすを溶かす。器に水を入れ、ゼラチンを10分程度溶かしておく。
2 酒かすなどを溶かした鍋に上白糖を入れて火にかけ、薄口しょうゆを入れる。
3 鍋を火からおろし、茶こしなどでこして、ふやかしたゼラチンを入れる。
4 器に注ぎ、氷水に浮かべるか冷蔵庫に入れるかして、冷やし固める。
5 固まったら、黒蜜ときな粉を盛り付ける。
【ポイント】酒かすを使うと、食品ロスの削減にも役立つ。きな粉はヨーグルトやバナナにつけたり、蜂蜜と混ぜてトーストに塗ったりして活用を。
★動画はこちら→酒かす豆乳プリン
◆大豆の変わり納豆
材料(2人分)
加糖練乳 40グラム
いり大豆(黒豆) 30グラム
きな粉 15グラム
〈つくりかた〉
1 ガラス製ボウルや陶器といった耐熱性容器に加糖練乳を入れ、電子レンジ(600ワット)で40秒熱して混ぜる。さらに、水分が蒸発して粘りが出るまで、同様に20秒熱して混ぜる作業を数回繰り返す。吹きこぼれに注意する。
2 練乳が熱いうちにいり大豆を入れてまぶす。
3 器にきな粉を広げ、練乳をつけたいり大豆を入れた後、1粒ずつきな粉をまぶす。
【ポイント】丹波地域に伝わる、栄養価の高いおやつをアレンジ。油で揚げずにいり大豆を使い、スキムミルク(脱脂乳)を加糖練乳に変えた。
★動画はこちら→大豆の変わり納豆
■食生活見直し、運動を習慣に 佐藤友亮・神戸松蔭女子学院大教授
骨粗しょう症を予防するためには、カルシウムとビタミンDが豊富な食品を意識的にとることが大切です。カルシウムは魚介類や乳製品、大豆製品、ビタミンDは魚類、キノコ類などに多く含まれています。
4回シリーズで紹介した料理では、「とふめし」の材料である缶詰のサバから、カルシウムとビタミンDの両方をとれる利点があります。「冷たいかす汁」で多く使った豚肉は、骨を支える筋肉につながるタンパク質が含まれます。「高野豆腐粉のキッシュ」では、牛乳やチーズ、高野豆腐粉、卵からカルシウムとタンパク質を摂取できます。
こうした栄養素を含んだ食事を心掛けるとともに、適度な運動も必要です。家にこもりがちで、歩数が1日100歩以内に限られるなど体を動かさないと、骨はもろくなってしまいます。さらに背骨などを折ると、治るまで安静にしていなければならず、生活に強い制限がかかります。
まずは、ビタミンDの生成も兼ね、屋外で日光を浴びながら、ウオーキングをすることをお勧めします。外に出なくても、窓を開けて一定時間日光を浴び、テレビを見たりラジオを聴いたりして体操をするのもいいでしょう。
家島(姫路市)の漁師は高齢でも骨密度が高く、骨が丈夫という傾向があるそうです。魚を多く食べたり、体を動かしたりする生活習慣があるためでしょう。骨折してからでは遅いので、若い人も今のうちから運動を習慣づけましょう。
◇協力 神戸松蔭女子学院大教員 橋本沙幸さん、片平理子さん、橘ゆかりさん、小林利寛さん、作田はるみさん
 
       
					 2020/9/12 12:00
2020/9/12 12:00

 
											
 
											 
											 
											


 

 
 
 
 





