■海抜0・6メートル、地域住民も屋上へ
兵庫県西宮市・甲子園浜から600メートルほど離れた住宅街にある南甲子園小学校。海抜0・6メートルに位置するため、津波発生時には地域住民らが屋上へ避難できるよう、外階段が設置されている。穏やかな大阪湾を思わせる青いタイル張りで、同校のシンボルだ。
同市では東日本大震災以降、海岸付近の小中学校を建て替える際に垂直避難用の外階段を整備することにしている。これまでにJR線以南の小学校7校の建て替えに伴って設置した。
南甲子園小の現校舎は2016年2月に完成した。非常食などの備蓄倉庫や非常用シャワー、貯水槽など避難所としての機能も備えている。
校舎の役割を知り、5年生の高栖紬希さんは「家族と一緒に避難場所について考えるようになった」と話す。防災意識の高まりにも一役買っている。(斎藤雅志、秋山亮太)
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