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洲本市で化石が発見されたヤマトサウルス(左)と、同時代の北海道に生息していたとされるカムイサウルス(右)の復元画((C)服部雅人)
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洲本市で化石が発見されたヤマトサウルス(左)と、同時代の北海道に生息していたとされるカムイサウルス(右)の復元画((C)服部雅人)
洲本市で見つかった新属新種の恐竜について説明する北海道大の小林快次教授(中央)と、学名を見せる発見者の岸本眞五さん(右)=神戸市中央区下山手通5、兵庫県庁
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洲本市で見つかった新属新種の恐竜について説明する北海道大の小林快次教授(中央)と、学名を見せる発見者の岸本眞五さん(右)=神戸市中央区下山手通5、兵庫県庁
発掘されたヤマトサウルス・イザナギイの化石(写真提供・兵庫県立人と自然の博物館)
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発掘されたヤマトサウルス・イザナギイの化石(写真提供・兵庫県立人と自然の博物館)
ヤマトサウルス・イザナギイのシルエット((C)増川玄哉)
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ヤマトサウルス・イザナギイのシルエット((C)増川玄哉)

 兵庫県立人と自然の博物館(三田市)などの研究グループは27日、2004年に同県洲本市で見つかった鳥脚類恐竜の化石について、長く平たいカモのようなくちばしを持つ植物食恐竜ハドロサウルス科の新属新種だと判明したと発表した。淡路島が神話で日本誕生の舞台とされることにちなみ「ヤマトサウルス・イザナギイ(伊弉諾の倭竜)」と命名した。

 国内で発見され学名が付いた恐竜は、北海道産で2019年に命名された同じ科の「カムイサウルス」以来で9例目。関西での新属新種の発見は、06年に同県丹波市内で見つかって以来2例目という。

 化石が見つかったのは、洲本市内にある白亜紀最末期(約7200万年前)の地層で、当時は海底だったとみられる。化石の大きさなどから頭から尾まで7~8メートル、体重4~5トンと推測される。

 04年5月にアマチュア研究家で兵庫古生物研究会代表の岸本眞五さん(72)=同県姫路市=が下あごの一部(長さ53センチ)とみられる化石を発見。同博物館との共同研究によって、歯や尾の骨など計23点が出土した。

 歯列の特徴から新属新種と判明。世界各地で見つかった70種のハドロサウルス類と比較したところ、ヤマトサウルスはハドロサウルス科の中でも原始型で、肩の骨部分が未発達なことから、二足歩行だったとみられることも分かった。

 ヤマトサウルスの化石は、進化型のカムイサウルスとほぼ同じ年代で、両者が共存していたか、南北ですみ分けていた可能性がある。ハドロサウルス科がアジアで繁栄していた可能性も示唆されたという。

 北海道大の小林快次教授(49)=古脊椎動物学=は「肩や前脚が発達し、二足歩行から四足歩行へ進化したことが、繁栄の鍵となった可能性がある。起源や進化を探る上で貴重な発見」。同博物館の久保田克博研究員(41)=同=は「アマチュア愛好家による発掘が世界的な発見につながった。今後も連携して研究を進めたい」と話している。

     ◇

 ヤマトサウルス・イザナギイの実物化石23点などが並ぶ臨時展示会が5月12日~7月11日、県立人と自然の博物館で開かれる。新型コロナウイルスの感染状況によって変更もある。同館TEL079・559・2001

(斉藤絵美)

■化石を発見した岸本眞五さんの話

 17年前のことだが、見つけた時は「見たことのない物体だ」と興奮し、膝ががくがくと震えたことを覚えている。新属新種の判明まで辛抱強く研究を続けていただき、感謝の気持ちしかない。趣味で高校1年から始めた化石採集。今回の発見で「自分たちも大発見するぞ!」と思ってくれる中高生たちが増えてくれればうれしい。

【ハドロサウルス科恐竜】 白亜紀後期の後半(8350~7060万年前)以降に急激に多様化し、オーストラリアとインドを除く全大陸に分布域を広げた植物食恐竜。口先が長く、平たいカモのようなくちばしが特徴。国内では北海道むかわ町でも新属新種の化石が見つかり、2019年に「カムイサウルス・ジャポニクス」と命名された。

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