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区役所などから患者の最新情報を得て優先順位を判断する保健師ら=27日午後、神戸市役所(撮影・吉田敦史)
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区役所などから患者の最新情報を得て優先順位を判断する保健師ら=27日午後、神戸市役所(撮影・吉田敦史)

 新型コロナウイルスの感染「第4波」で病床が逼迫(ひっぱく)する中、神戸市保健所で入院調整に追われる現場に密着した。目の当たりにしたのは、命の危険がちらつく40代女性の入院先が数時間かけても見つからず、酸素を投与しながら自宅で夜を乗り切らざるを得ない危機的な状況だ。「災害時と同じ」。そう口にする職員らの奔走は昼夜を問わず続いた。(霍見真一郎)

 立ち入り禁止のその大部屋は神戸市役所の高層階にある。コロナ対応の職員約100人が机を並べ、PCR検査や患者搬送、クラスター(感染者集団)の調査などさまざまな業務に当たっていた。27日午前8時45分から28日午前3時まで、部屋の中央にある入院調整ラインを取材した。

 自宅にいた40代女性が救急車を呼んだのは、27日午後9時40分ごろだった。血中酸素濃度は「呼吸不全」と言えるレベルだが、わずかに空いた病床は日中の調整で使い果たしていた。

 神戸市立医療センター中央市民病院(同市中央区)にも連絡したが、断られた。膠着(こうちゃく)が続く。協力を求めた兵庫県の「入院コーディネートセンター(CCC)」が午後11時前、こう伝えてきた。「(延命措置などを取らない)蘇生措置拒否(DNR)がないと調整は難しい」

 そもそも、延命措置というにはまだ若い40代。なのに、DNRについて意思表示が必要なのか。職員間で議論になった。抵抗がある職員もいた。「でも、病院に入れるためにはやむを得ない」。DNRについて確認した上で依頼し直した。

 しかし、病床は見つからなかった。救急隊が酸素を投与していたことで、少し状態が上向いた。各病院の病床はしばらく動かない。酸素を与える療法で夜間を乗り切ることになった。

 「震災などと同じ災害時の感覚で動いている」。山崎初美・保健企画担当局長は言葉に実感を込めた。

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