兵庫県知事選(7月1日告示、同18日投開票)に立候補を表明している元県議の金田峰生氏(55)=共産推薦=が20日、公約を発表した。新型コロナウイルス対応を最優先課題とし、誰もが頻繁にPCR検査を受けられる体制をつくり、「命と健康を守り、暮らしとなりわいを応援する県政に変えたい」と強調した。(初鹿野俊)
現在の県政について「福祉、医療など一番やらなければならないことを後退させ、切り捨て、改悪してきた」と批判。「県民を支える県政に変える」とした。
公約は、県民の命と暮らしを守る▽ジェンダー平等、全ての人の尊厳を等しく守る▽産業、地域を支え、雇用を守る▽子どもの未来を開く-の4本柱で構成。
医療・福祉では、PCR検査の充実に加え、介護や医療費の負担を軽減する助成制度を拡充する。2030年までに温室効果ガスを62%削減(13年比)することも掲げた。
ジェンダーを巡っては、県管理職の男女比を30年までに半々にし、意思決定の場への女性参画を進める。「自分らしさが輝く、まさに個人の尊厳、個性が大切にされる兵庫をつくりたい」と述べた。
産業支援では、若者の県内就職を促すため、奨学金の返済支援を拡充し、雇用する側の中小企業もサポート。住宅や店舗のリフォームに対する助成制度をつくり、需要を創出する。子育ては、高校3年までの全学年35人学級化や保育所の整備を進め、給食費の負担ゼロなども盛り込んだ。
財源の確保について「経済活動の活性化で納税者の懐を温め、税収を上げる好循環をつくる」と主張。予算の配分は「全てを見直して無駄を省く。高規格道路の建設費用をほかに回せば、PCRを大規模にする財源となる」とした。
知事選ではほかに、前大阪府財政課長の斎藤元彦氏(43)=自民、維新推薦=と、前副知事の金沢和夫氏(64)、元加西市長の中川暢三氏(65)が立候補を表明している。
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