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佐渡裕さんプロデュース 芸文センターで2年ぶり歌劇

2021/05/25 19:40

 兵庫県立芸術文化センター(西宮市)は25日、会見を開き、7月16日に開幕するオペレッタ「メリー・ウィドウ」の詳細を発表した。指揮する芸術監督の佐渡裕さん、演出・日本語台本の広渡勲さんらが出席。宝塚歌劇の要素などを加えた関西色豊かな舞台とし、国内の著名歌手、上方落語界の重鎮・桂文枝さんらも出演する。

 同センターは2005年の開館以来、佐渡監督プロデュースの歌劇公演を毎年の恒例にしてきた。昨年は新型コロナウイルス感染拡大で海外の出演者らが渡航できずに延期。2年ぶりの上演となる。

 「メリー・ウィドウ」はフランツ・レハール作曲。08年に同センターで上演しており、今回は改訂新制作となり、演出は前回と同じ広渡さんが担当する。1900年ごろのパリが舞台のコメディー。小国の公使館で、多大な遺産相続が絡む恋愛劇が繰り広げられる。

 主役のハンナ役は国内外のオーケストラと協演を重ねる高野百合絵さん、オペラの実績豊富な並河寿美さんの2人が、日替わりで務める。相手役のダニロを黒田●貴さん、大山大輔さんと実力派が続く。その他、桂文枝さんや元宝塚歌劇トップスターの香寿たつきさんら豪華な顔ぶれが並ぶ。

 佐渡さんは宝塚歌劇、お笑いなど関西文化を盛りこんだと紹介。「世界中で人気の作品だが、芸文センターでしか見られないエンターテインメントを創る。コロナ禍でしんどい思いをしている方々に楽しんでほしい」と抱負を口にした。

 7月16日から25日まで全8公演。前売り券を発売中。同センターTEL0798・68・0255。

   ◇    ◇

 佐渡芸術監督は今月が誕生日で、還暦を迎えた。会見後、大ホールで兵庫芸術文化センター管弦楽団との動画収録のリハーサルに臨む前、スタッフや楽団員らの祝福を受けた。

 佐渡さんが指揮を執ろうとすると、楽団が突然、「ハッピー・バースデー」を演奏。驚いた佐渡さんに団員らからプレゼントが手渡された。

 知らされていなかった佐渡さんは、涙を流して「ありがとう」と一言。「気を引き締め、これからも芸文センターを魅力的なものにしていきたい」と誓った。(津谷治英)

(注)●は「示」の右に「右」

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