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性能ランキングで、3期連続の「4冠」を達成したスーパーコンピューター「富岳」=神戸市中央区港島南町7
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性能ランキングで、3期連続の「4冠」を達成したスーパーコンピューター「富岳」=神戸市中央区港島南町7

 理化学研究所(理研)は28日、神戸・ポートアイランドのスーパーコンピューター「富岳」が、計算速度や分野別処理能力などスパコンの性能を示す主要4指標で3期連続の世界一になったと発表した。いずれの指標も2位に大差をつけた。先代機の「京」は、計算速度で2期連続の首位を記録したが、「富岳」はそれを超えた。

 ランク付けは年に2回実施。今回はオンラインで開催中のHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング=高性能計算技術)に関する国際会議「ISC2021」で発表された。

 今回「富岳」が世界1位を獲得したのは、計算速度の「トップ500」▽産業利用などにおける処理性能の「HPCG」▽人工知能(AI)における性能の「HPL-AI」▽ビッグデータを処理する性能の「グラフ500」-の4指標。いずれの指標も昨年6月以降の首位を守った。

 トップ500で「富岳」は、2位につけた米国スパコン「Summit(サミット)」の計算速度毎秒14京8600兆回の3倍に当たる44京2010兆回で1位に。HPCGやHPL-AIでも、サミットのそれぞれ約5・5倍、約1・7倍の性能で首位となった。グラフ500でも、2位に入った中国スパコンの約4・3倍となっている。

 理研によると、「京」はトップ500が2期連続、HPCGが3期連続、グラフ500は9期連続含む10回世界一を記録している。スパコン開発を巡る競争は世界的に激しく、「富岳」がどこまで記録を伸ばすのかが注目される。

 理研計算科学研究センターの松岡聡センター長は「3度4冠に輝き、『富岳』の広い分野における世界的な先進性が示された」などとするコメントを出した。(霍見真一郎)

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