兵庫県豊岡市の城崎温泉で３０日、新型コロナウイルスワクチンの職場接種が始まった。「城崎温泉旅館協同組合」（７７会員）に加盟する旅館やホテルの従業員らが対象で、初日は温泉街にある城崎国際アートセンターで約２５０人が接種を受けた。

　「安心安全な温泉街」をＰＲしようと、地元の開業医らの協力を得て実施。同協同組合のほか、温泉街の飲食店、物産、鮮魚、商業の４組合を含む約千人を対象に、８月上旬までに２回目の接種を終える予定。

　この日は地元の医師５人や看護師が予診と接種を担当。ドラッグストアを展開するゴダイ（姫路市）から派遣された薬剤師も、注射器にワクチンを充塡する作業を担った。同協同組合の日生下民夫理事長（５２）は「お盆前の繁忙期には接種が終わるはず。観光客は戻っていないが、７月以降の盛り上がりを期待したい」と話した。（阿部江利）