新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めが掛からない中、お盆休みの帰省が7日、本格的に始まった。全国知事会は夏休み中は原則、都道府県境をまたぐ移動を中止・延期するよう国民に求めるが、帰省客からは「今更中止できない」など、戸惑いの声も上がった。
7日午前、JR新神戸駅(神戸市中央区)ではマスク姿の親子連れ、大きなリュックサックを背負った若者らが新幹線を乗り降りしたが、目立った混雑は見られなかった。
神戸市灘区の会社員女性(35)は4歳と2歳の息子を喜ばせようと、姫路市内の実家への帰省に新幹線を選んだ。「県内移動だし、両親もワクチン接種を終えて『来ていいよ』と言ってくれたので1年ぶりに帰る。久しぶりに伸び伸びしたい」と声を弾ませた。
神戸市の会社員男性(48)は法事のため、2泊3日の予定で広島県の妻の実家に向かう。「知事会のメッセージは急だった。正直困惑しているが、外食は避けるなど感染防止対策を徹底したい」と話した。
JR各社によると、6~17日の新幹線、在来線の指定席予約状況は7月19日現在で84万席。昨年より10%増えたが、コロナ禍前の2019年比では76%減だった。JR東海によると、7日午前10時半現在、東海道新幹線の指定席は7~17日全日で空席がある状態という。(上杉順子)
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