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兵庫県の自宅療養者が急増、3カ月ぶり1500人超に 新型コロナ

2021/08/10 20:34

 新型コロナウイルス感染者急増に伴い、兵庫県の自宅療養者が9日時点で、前日比219人増の1533人に達した。1500人を超えるのは、3回目の緊急事態宣言下の5月15日以来約3カ月ぶり。県は軽症や無症状でも宿泊療養を基本とする方針は変えていないが、宿泊療養者690人と比べても2倍以上に膨らんでいる。

 政府の入院制限の方針に対し、兵庫県の斎藤元彦知事は今月4日、中等症以上は入院、軽症や無症状は宿泊療養とする従来の方針を変えないと明らかにしていた。自宅療養については「子育てや介護などの特別な事情があり、感染対策を十分に行える場合」としていた。

 しかし、県内の自宅療養者数は7月中旬から増加が続く。8月6日に千人を超え、9日は前週比の2・5倍程度に急増。これまでで最多だった5月8日の1817人に近づいている。

 斎藤知事は10日の定例会見で「(感染状況の)フェーズ(局面)が上がり、運用、調整の中で、結果的に自宅療養せざるを得なくなっている」とし、無症状の若者らの自宅療養が増えている実態を認めた。

 容体急変に備え、県は自宅療養者に対し健康観察を行うほか、保健師の家庭訪問を強化。医療機関などの往診や訪問看護などを支援し、悪化時は入院へ移行するとしている。

 9日時点で、宿泊療養施設の使用率は46・7%。県は全10施設の約1500室を運用し、今後も確保数を増やす方針も示した。(井川朋宏)

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