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旧優生保護法下の強制不妊「国は謝って」 神戸地裁判決受け原告ら集会

2021/08/12 05:30

 旧優生保護法(1948~96年)下で強いられた不妊手術を巡る国家賠償請求訴訟で、原告の障害者ら5人の請求を棄却した今月3日の神戸地裁判決を受け、旧優生保護法問題の解決を求める国会内の集会が11日、東京・永田町で開かれた。兵庫県明石市在住の原告小林宝二(たかじ)さん(89)、喜美子さん(88)夫妻らがオンラインで参加した。

 神戸地裁判決は旧法の違憲性や、旧法を改廃しなかった国会の責任を認めた半面、20年で賠償請求権が消滅する除斥期間を理由に請求を棄却した。

 弁護団などが開いた集会で、喜美子さんはかつて中絶と不妊の手術を受けさせられた経緯を説明し、「私の体を元に戻して。悪いことをした国には謝ってほしい」と手話で訴えた。宝二さんも手話で「(除斥期間の)20年がたったから遅いと言われても、私たちは知らなかった。これは差別だ。私たちを押さえつける判決に、はらわたが煮えくり返る」と語った。

 被害者への支援金支給に向けて条例制定を目指している明石市の泉房穂市長も参加し、除斥期間の撤廃を要請した。(長尾亮太)

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