「#断面萌(も)え」「#萌え断(だん)」…。会員制交流サイト(SNS)で検索すると、果物の美しい断面が目を引くスイーツやサンドイッチの画像が並ぶ。フルーツ大福やフルーツサンドは昔から和菓子店や喫茶店でおなじみだが、今あえて断面を「主役」にした専門店の出店が兵庫県など全国で相次ぐ。魅力は何か?(金 慶順)
すっと糸を通し、白く薄い皮と餡(あん)を切ると、キウイの丸い断面が顔を出した。黄緑色と白色の円が二重になり、その間には輪状の黒い種。色、形、バランス、どれも美しい。
2019年創業の「覚王山フルーツ大福 弁才天」(本店・名古屋市)は今年6月、神戸市中央区の大丸神戸店に出店した。温州ミカンやイチジク、キウイ、イチゴなど、季節の高品質なフルーツを丸ごと使った手包み大福を売る。
直営とのれん分けし、全国で50店以上を展開する。兵庫県内では今後、芦屋、宝塚、伊丹市でも出店を予定。1個500円程度から千円近い商品まであるが、1日約2万個が売れる。
売れ行きを後押ししてきたのは綿密な商品設計だ。
購入した客にまず、大福を切る糸を渡す。シェアして食べても、おいしい。客は家で自ら大福を切り、フルーツの美しい断面を発見する。「食べる」「体験する」「見る」の三つの楽しみをできたことが、ヒットにつながったという。
「萌え断スイーツといわれるのは、本当は嫌なんですけどね」と笑う大野淳平代表(33)。広告代理店から独立し、小売業のコンサルタントなどを経験した。「餅切り糸」を考案し、「今やおいしいのは当たり前。SNSで発信されながら、文化としてフルーツ大福を育てたい」と展望する。
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同じように、断面をアピールするフルーツサンドの専門店も増えている。
神戸市中央区・元町に今年1月、オープンした丸ごとフルーツ専門店「ミスターフルーツ」。陳列棚には、マスカットやイチジク、モモなどの丸い断面を誇らしげに見せたサンドイッチがずらり。まさに「萌え断」だ。
地元の老舗に特注した食パンを使い、地元産などの果物を季節に合わせて挟む。プレゼント用にと、断面がよく見える三角形の箱(有料)も用意している。
「パンを切った時に、果物の丸ごと感が見えるようにしたい」。岡田和馬総料理長(29)はこだわりを口にする。
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甲南女子大学メディア表現学科の馬場伸彦教授(メディア文化論)によると、「断面ブーム」は以前からあったという。普段は見えないが、切って初めて分かる意外性が断面の魅力。身近な物や建物、果物などの断面だけを集めた図鑑も出版されている。
特に果物は強いといい、馬場教授は「基本的にカラフルでシンメトリー(左右対称)。そして自然色。人工色と違い適当に組み合わせても美しく調和する」と説明。萌え断については「食文化ではなく視覚文化として捉えた方がよい」とみる。
さらに、デザインすることで本来の果物の意味をずらし、「食べる」だけでなく「見る」「見せる」という新たな価値も生み出しているという。
「キャラ弁ほど作るのが難しくないことも人気の理由では」とも。SNS上では「どうやったらきれいに見えるか」と工夫を凝らした手作りの「萌え断」たちに出合える。
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