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災害時の連携協定を結んだ尼崎市の稲村和美市長(左)と県弁護士会の津久井進会長=尼崎市役所
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災害時の連携協定を結んだ尼崎市の稲村和美市長(左)と県弁護士会の津久井進会長=尼崎市役所

 災害発生時に市民へのスムーズな法的支援につなげようと、兵庫県弁護士会と同県尼崎市は26日、災害時の連携に関する協定を結んだ。避難所や公共施設に法律相談の窓口を設けるなど、被災者の生活再建を支えるための役割を明確化。平時から、支援充実に向けた協力関係を強めていくことも定めた。県弁護士会が、災害時の連携協定を自治体と締結するのは初めて。(山岸洋介)

 協定は、地震や豪雨、高潮といった自然災害だけでなく、新型コロナウイルスのように市民生活に大きく影響する感染症のまん延、有害物質の大量放出なども広く対象としている。

 県弁護士会は災害時、法律相談の窓口を開設するよう市に求められた場合には、指定された場所へ速やかに弁護士を派遣。被災者が公的なサポートを受けられるよう無料で助言する。県弁護士会が独自に相談業務を行う場合も、市が場所提供や広報で後押しする。また災害発生時に備え、中長期的な視点で支援制度の充実に向けて意見交換したり、講演や訓練を行ったりしていく。

 2018年12月には全国市長会と日弁連が災害連携協定を締結。南海トラフ地震で被害が予測される和歌山、静岡県をはじめ、各地で同様の動きが進んでいるという。

 協定書に署名した稲村和美市長は「被災者を支えるには法律活用のスキル(技術)が求められ、協定は非常に心強い」と意義を語り、県弁護士会の津久井進会長は「これまでも災害のたびに行政とは連携を取ってきた。協定を機に顔の見える関係を深め、平時から充実した活動をしていきたい」と語った。

 県弁護士会は今後、県やほかの県内市町とも協定を結べるよう働きかけていくという。

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