人と自然をつなぐ日本酒「地エネの酒 環(めぐる)」の現場を回るバスツアーが12月6、10日に催される。地球に優しい資源循環から生まれた有機肥料を使い無農薬で育てられた最高峰酒米「山田錦」の稲穂のリース作り教室を酒蔵で開催。醸造施設や直売所、田んぼを訪ねる。
家畜ふん尿や生ごみを発酵させて、給湯や発電に使えるバイオガスを生産する際に得られる有機肥料「消化液」を生かして酒米を育て醸造する「地エネの酒 for SDGsプロジェクト」の取り組み。国連の持続可能な開発目標(SDGs)に踏み込んだものづくりを兵庫から示そうという4農家、4酒蔵、神戸新聞社の連携で完成した「地エネの酒 環」が9月から本格販売されている。
ツアーでは両日とも午後に、「環」を醸す岡田本家(兵庫県加古川市)の築100年の酒蔵で、同プロジェクトの説明を受けた後、工房「花布遊庵」の神尾しず子さんの指導でクリスマスや正月に飾るリースを作る。
6日の午前は、プロジェクトに参加する豊倉町営農組合(同県加西市)が冬から水を張って水田微生物を増やし、白鳥やコウノトリも立ち寄る冬期湛水(たんすい)田と、環を醸造する富久錦(同)を訪問。兵庫県立フラワーセンター(同)で昼食をとる。
10日はバイオガスと消化液を生産する弓削牧場(神戸市北区)を見学し、消化液で育てた野菜や乳製品を使ったランチを味わう。その後、環を醸す神戸酒心館(同東灘区)を訪ねる。
6日は神戸、姫路経由で現地へ。10日は姫路、神戸経由となる。参加料金はいずれも8800円。神戸新聞旅行社TEL078・362・7174
(辻本一好)