東京の京王線などで乗客を狙った襲撃事件が相次ぎ、逃げ場の少ない閉鎖空間で安全をどう守るかが課題となる中、兵庫県内の鉄道各社も対応に苦慮している。抜本的な対策は見つからず、中でも人員が手薄な無人運転やワンマン運行をする事業者は危機感を強める。駅員がいない駅も多いが、新たな人員配置は費用面などで難しく、模索が続く。(初鹿野俊、大盛周平)
10月31日に東京の京王線で起きた事件では、殺人未遂容疑で男が逮捕され、走行中は逃げ場のない電車を狙ったとの趣旨の供述をしているという。乗客らは運転士に異常を知らせて停車させ、窓から駅ホームに降りるなどして逃げた。
「有効な手だてが分からない」。神戸の都心部と人工島を結ぶポートライナーや六甲ライナーを運行する「神戸新交通」の担当者は、事件に衝撃を受けた。
いずれも車両に運転士や車掌が乗らない自動運転で運行。車内には乗客が運転指令と会話できるインターホンや走行を止める非常停止ボタンを設けている。
しかし、地上約20メートルの高架上を走るため、安全性から駅間での停車や車外避難は原則行わない。万が一、緊急停止し、乗客を外に誘導する必要が生じれば駅員が駆け付ける想定だが、両線計18駅のうち駅員が常駐するのは4駅のみで、迅速性に課題が残る。
防犯や初動強化での人員増強には「費用面もあり、すぐには難しい。そもそも人を増やせば凶悪犯に対応できるわけでもない」と担当者。警察と連携を強め「見せる警備で乗客に安心感を与えつつ、犯罪の抑止を目指すしかない」とする。
全線が運転士1人によるワンマン路線の神戸電鉄。管轄する46駅中27駅に駅員が常駐していないが、こちらも人員増には懐疑的で、「できる範囲での対策を考えたい」とする。
JR播但線や加古川線などワンマン路線を抱えるJR西日本も「どの列車であっても、異常が起こった時にまず適切な判断をすることが大事」とし、緊急通報装置の扱いや指令への連絡を適切に行うよう、乗務員への指導を徹底する。
ある事業者は新型コロナウイルス禍による経営への影響について言及。「安全を軽視するつもりはないが、今まで以上にシビアにコストの問題を考えざるを得なくなっている」と苦しい台所事情を明かした。
■ ■
■巡回強化、防犯カメラも 鉄道各社、警戒に本腰
乗客の安全を守るため、鉄道各社は巡回を増やし、車内に防犯カメラを設置するなど、警戒レベルを引き上げている。ただ、多くが犯罪の抑止効果を狙うもので、犯行を完全に防ぐ決め手になるかは未知数だ。
各社とも京王線の事件後、駅や車内の見回りを強化し、案内放送や電光掲示板のメッセージで不審者への注意を促している。
凶器を持った相手への対処に備え、阪神電鉄は刺股や防護盾を主要駅に配備。阪急電鉄は防護盾の導入を検討する。神戸市交通局は、兵庫県警や市消防局との合同訓練の実施に向けて調整を始めた。
事件抑止を図るため、車内カメラの設置を促進する動きも出ている。JR西日本は新幹線に加え、在来線で順次搭載する方針で、長谷川一明社長は17日の会見で「まずは駅間距離が長い在来線特急、京阪神の新快速から設置していきたい」と述べた。
その一方で「車両の改造が必要な場合もあり、すぐにというのは難しい」(阪神)などの声もあり、設置が進むかは見通せない。(初鹿野俊、大盛周平)
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