その年の話題になった出来事を題材にする恒例の「世相サンタクロース」が23日、神戸・北野の異人館「うろこの家」に現れた。米大リーグで大活躍した大谷翔平選手にちなみ、球場内で配布されて話題になった「顔だらけTシャツ」を着たサンタが、とんがり屋根に座って両手で「1番」のポーズを決めている。
サンタの足元にはSDGs(持続可能な開発目標)にGAFA(米グーグル、アップルなどIT大手の頭文字)、IOC(国際オリンピック委員会)など、12種類の単語をデザインしたオブジェが飾られた。
アルファベットが飛び交った1年を表現したといい、新型コロナウイルス感染症を示す「COVID」に刺さった2本の注射器が北風にぐらぐら揺れた。うろこの家周辺では、性の多様性を示す6色のレインボーカラーで彩られたサンタにも出会える。
約2年ぶりに再会し、観光を楽しんだ女性会社員(27)=京都府木津川市=と福岡の女性(30)は「度重なる緊急事態宣言で、友人と過ごせる時間の大切さなど、いろんなことに気付いた1年でした」。かつて親戚が「うろこの家」に住んだという仙台市の女性(60)は「五輪の開催は感慨深いですね」と振り返った。
サンタの展示はクリスマスの12月25日まで。異人館うろこグループTEL0120・888・581
(高見雄樹)