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がん腫瘍見誤り別の部位を切除 影響で左の腎臓全摘出 執刀医と助手に経験なく 兵庫県立がんセンター

2021/11/26 18:49

 兵庫県は26日、8月に県立がんセンター(明石市)で50代の男性患者に実施した腎がんの手術で、腫瘍を見誤って別の部位を切除したと発表した。男性はこの医療事故の影響で手術の方針が変更され、左の腎臓を全摘出した。

 県によると、男性のがんはステージ1の初期段階で8月30日、手術支援ロボット「ダビンチ」による手術を受けた。泌尿器外科の50代男性医師が執刀した。

 摘出する部位をエコー(超音波)で確認した際、左腎臓の腫瘍と反対側に位置する隆起した部位を腫瘍と誤認。切除後、検体にメスを入れて内部を確認すると腫瘍が見当たらず、ミスに気付いたという。

 エコーの画面は反転して表示されることが一般的という。患者の腫瘍は腎臓内部に埋没した形をしていた。同センターでの症例は少なく、執刀医と助手を務めた30代男性医師に同様の手術経験はなかった。患者は退院しており、同センターで経過観察を受けている。(金 旻革)

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