東京パラリンピックの車いすテニスで、日本女子初の銀メダルを獲得した上地結衣選手(27)=兵庫県明石市出身=の活躍が、漫画になった。前回2016年リオデジャネイロ大会から5年間の軌跡や、東京パラでの熱闘がつづられている。
光風治さん原作、蒼木雅彦さん作画の「カミジ!~上地結衣(車いすテニス)STORY~」(集英社)。パラスポーツを題材にした雑誌「パラリンピックジャンプ」での連載を加筆修正して単行本化された。
クライマックスは宿敵のディーデ・デフロート選手(オランダ)と対戦した東京パラの決勝。上地選手が驚異的な粘りを発揮して6度のマッチポイントをしのいだ場面や、敗れた直後の心情が紹介され、胸に迫る。
幼少期からの写真や母芳美さんのコメントなども収録。上地選手は「車いすテニスやパラスポーツを知ってもらえるきっかけになればうれしい。ぜひ次はテニスコートでお会いしましょう」などと巻末にメッセージを寄せている。(山本哲志)