新型コロナウイルスによる兵庫県内の公立小中高校や特別支援学校の学級・学年閉鎖や休校が、1月27日時点で全学校の32%に当たる計406校で起きていたことが、県教育委員会と神戸市教委のまとめで分かった。神戸市立の小学校では全校の71%に当たる117校で閉鎖が発生していた。
県教委によると、県内(神戸市立と一部の市立高、私立学校などを除く)で学級・学年閉鎖、休校が発生した学校数は、集計を始めた17日には計44校だったが、20日に109校、27日に239校と急速に増えた。家庭できょうだいに感染させ、他学年に広がる事例が多いという。
神戸市では27日時点で、市立全学校の63%に当たる167校で閉鎖が発生していた。
国は閉鎖の基準を「学級内で感染が広がっている可能性が高い場合」とし、同一学級で複数の児童生徒が感染▽1人が感染し複数の濃厚接触者が存在-などの状況を挙げる。しかし、生徒の感染が判明しただけで閉鎖に踏み切る自治体があるなど、判断はばらついている。
コロナ第6波を拡大させている「オミクロン株」は感染力が強いとされ、県内の小中学校で確認されたクラスター(感染者集団)も24日までに31件に上る。県教委は「換気が悪い部屋で食事をする、体育や部活動の更衣時などにマスクを外して会話するなど、ふとした隙が感染につながっている」と指摘する。
部活動での感染については、実際の事例を検証した結果として、「換気やマスク着用などの対策を適切にしていれば、他の部員らに感染が広がることはほぼないことが分かった」と説明した。
県教委は「特に高校入試などを控えた生徒にとっては、直前の学級閉鎖は不安なはず。タブレット端末を活用するなど、各学校で学びの保障に取り組んでほしい」としている。(古根川淳也)
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