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兵庫県内の陽性率、40%台に上昇 検査絞り込みが影響か 新型コロナ

2022/02/03 05:30

 新型コロナウイルス感染の急拡大に伴い、検査件数に対する陽性者の割合を示す「陽性率」も、兵庫県内で急激に上昇している。これまで最も高かった「第1波」の36・1%(2020年4月5日)を今年1月20日に上回って過去最高となると、2月に入っても40%台で推移する。感染の可能性がある人の急増で試薬が不足し、医療機関などが患者を絞り込んで検査している現状が背景にあるとみられる。

 県は、自治体によるPCR検査数と、医療機関などにおけるPCR、抗原検査数を総数(無料検査場所での件数は含まれない)として日ごとの陽性率を公表。オミクロン株が拡大するまでは第1波の2020年春が最も高く、30%を超えた日が2日あった。

 第2波以降は、民間検査機関での対応が広がり、PCR検査に加えて抗原検査も採用。波のピークに合わせて陽性率が上下する傾向は出ているものの、3割を超えることはなかった。

 今年に入り、オミクロン株が広がると、感染者が爆発的に増えた。1日の検査件数は、昨年までで最多だった第5波の4415件(21年8月25日)を上回る日が相次ぎ、2月1日には1万643件に達した。

 陽性率も伸び続け、1月27日には49・7%となり、検査を受けたほぼ2人に1人が陽性という状態。県の担当者は「『調子が悪いな』ぐらいで検査を受けたら陽性というケースも増えており、相当な規模で市中感染が広がっている」と懸念する。

 姫路市では1月下旬、PCR検査の陽性率がおおむね2~3割前後で推移。県内での上昇傾向について、同市の担当者は「国内で検査試薬が不足している」と指摘する。検査件数が増えすぎ、対象者を絞り込む自治体も出てきている。

 同市の担当者は「検査件数も増えてはいるが試薬の数が限られ、態勢にも限界がある。医療機関などが検査の基準を厳格化してきており、結果的に陽性率が上がっている可能性がある」とする。(小川 晶)

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