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姫路市役所=姫路市安田4
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姫路市役所=姫路市安田4

 救急患者の搬送先が見つからない「搬送困難事案」の増加を受け、兵庫県姫路市は16日、発熱や呼吸器症状がある救急患者を受け入れた医療機関への独自助成を始めると発表した。市によると、同様の制度は東京都が既に導入し、県内の自治体では初めて。市消防局の救急隊が患者を搬送した市内の病院に対し、1件につき1万2千円を支給する。

 姫路市では、新型コロナウイルスの第6波が急拡大した1月、救急搬送患者の13・6%に当たる344人に37・5度以上の発熱があった。現場に30分以上待機するなどの搬送困難事案も相次ぎ、1月は前月比89件増の249件に上った。

 市はこうした状況から一定の措置が必要と判断。コロナ感染が疑われる患者の検査費や対応に要した人件費を支援することにし、基金などを活用して財源を確保した。医療機関からの申請と搬送記録を基に支払う仕組みで、3月末までに400件の利用を見込む。

 清元秀泰市長は「この制度が根本的な問題の解決につながるとは思っていない。オミクロン株との厳しい闘いを強いられる医療機関の士気を高め、円滑な搬送により市民の命を守ることにつなげたい」と話した。(田中宏樹)

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