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こずえで交尾するニホンイヌワシの雄(上)と雌=12日、但馬地域の扇ノ山周辺(三谷康則さん提供)
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こずえで交尾するニホンイヌワシの雄(上)と雌=12日、但馬地域の扇ノ山周辺(三谷康則さん提供)
仲むつまじく大空を舞うニホンイヌワシのつがい=11日
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仲むつまじく大空を舞うニホンイヌワシのつがい=11日
足で巣材をつかんで運ぶニホンイヌワシ=11日
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足で巣材をつかんで運ぶニホンイヌワシ=11日

 兵庫県北部、但馬地域の扇ノ山周辺で2月中旬、日本イヌワシ研究会の会員が絶滅危惧種に指定されているニホンイヌワシの交尾の撮影に成功した。昨秋、巣が無事に残っていることが確認され、年明け以降、頻繁に求愛行動も見られていた。ひな誕生の可能性が一気に高まっている。

 撮影に成功したのは、同会の三谷康則さん(73)=姫路市。県内では2組のつがいが確認されており、2020年には氷ノ山周辺に巣を持つペアが16年ぶりにひなを誕生させたが、その後に死んだ。扇ノ山周辺では、このまま順調にひなが誕生すれば23年ぶりの繁殖となる。

 雌はおよそ20歳、雄は5歳と推定される。昨年までカップルの間に繁殖活動は見られなかったが、この冬は繁殖のため盛んに巣に飛び込んだり、柔らかいコケや葉などを運び込み、卵を産み落とす環境を整えたり、繁殖の兆候が見られた。

 三谷さんによると、交尾は雄が羽ばたきながら行い、狭い巣の中ではなく、こずえで観察できたという。「よほどのアクシデントがなければ、春にはひなが見られるでしょう。順調です」と三谷さん。半世紀にわたる観察歴の中でも、交尾の撮影は初めてという。

 近年、里山の管理が行き届いておらず、慢性的なエサ不足などの問題があるものの、新たな命の誕生が注目されている。(山崎 竜)

但馬
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