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ロシアのウクライナ侵攻を伝えるサイネージ看板=24日夜、神戸市中央区、JR三ノ宮駅
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ロシアのウクライナ侵攻を伝えるサイネージ看板=24日夜、神戸市中央区、JR三ノ宮駅

 「あり得ない」「ショック」。兵庫県で暮らすロシア人には涙を流す人もいた。母国によるウクライナ侵攻に怒りと戸惑いが広がった。

 淡路島でロシア家庭料理のキッチンカーを走らせるロシア出身の女性(39)は「ロシア人であることがつらい」と悲しむ。

 極東ハバロフスク出身。ロシアで暮らす家族や友人とは毎日、侵攻について連絡を取り合う。ショックを受けている人も多く、「交戦の時間が長いほど人が亡くなる。できるだけ早くやめてほしい」と訴える。

 一方、ロシアの侵攻に理解を示す人もいるという。ロシアのテレビはウクライナ軍による攻撃など、一部のみを伝えているといい「(侵攻に理解を示す人たちは)本当のことが分かっていない。その人が悪いのではなく、ロシアのプロパガンダにやられている」。

 「侵攻はプーチン大統領が勝手に決めてやっている。責任をすべて取ってほしい」。インスタグラムにも「黙る事がもうできません。ロシアの国民は戦争をやりたくない!」と記した。

 神戸市内に住むロシア出身者(46)は、ウクライナ侵攻に「あり得ない。恥ずかしくて、ショックで」と涙を流す。

 両親は親ロシア派武装勢力が活動し、ロシアが独立を承認したウクライナ東部の出身。両親はロシアに移住し、祖母とは国境を隔てて暮らした。

 3週間前、母親がやっと祖母の家を訪問することができた。だが、この間に攻撃が始まり、ロシアに帰れなくなった。高齢の祖母は歩けず、逃げることができない。心配で毎日電話をする。母親はプーチン大統領を支持する立場で、電話でけんかもした。

 母と祖母が暮らす地域は25日時点で攻撃に巻き込まれていないという。ただ今はキエフなどウクライナの他地域が心配だ。「軍事侵攻は絶対だめ。ロシア人すべてが侵攻に賛成しているわけではない、と知ってほしい」と訴える。

(高田康夫、堀内達成)

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