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「落語も詩も盛り上げていきたい」と意気込む笑福亭智丸=神戸新開地・喜楽館
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「落語も詩も盛り上げていきたい」と意気込む笑福亭智丸=神戸新開地・喜楽館

 詩集が中原中也賞候補に挙がるなど、落語界きっての文芸派・笑福亭智丸が「世界詩歌記念日」の21日、神戸新開地・喜楽館で落語会を開く。当日の演題は詩や俳句にまつわるネタのみ。また「笑いの一行詩」を事前に募集し、特別ゲストの歌人・岡野大嗣さんと共に舞台上で公開選考会も行う。(平松正子)

 智丸は大阪市出身の33歳。大阪芸大在学中には落研で腕を磨く傍ら、院生時代に出した詩集「歯車VS丙午(ひのえうま)」が中原中也賞と萩原朔太郎記念とをるもう賞の候補となった。卒業と同時に笑福亭仁智に入門。昨年は「上方落語若手噺家(はなしか)グランプリ」ファイナリストになるなど、落語と文筆の両分野で注目される。

 今回、智丸は西行法師を主人公にした古典「西行鼓ヶ滝」のほか、詩と同じタイトルで作ってきたいくつかの創作落語を用意。「同じ題材が表現方法でどう変わるか。違いを楽しんでもらえれば」。開口一番の桂おとめは、駄句や珍句が続出する古典「雑俳(ざっぱい)」を披露する。

 岡野さんは歌集「サイレンと犀(さい)」「たやすみなさい」など、歌壇では異例のヒットを放ってきた新鋭。智丸とは大阪で「図書室の落語会」なるイベントを続けている。公開選考会では2人で投稿作品を講評しつつ、入選作とグランプリ作品を決める。

 年内に第2詩集も出版予定の智丸。「落語は言葉と想像力の芸能なので、文学の中でも特に詩歌との融和性が高いと思う。日本の現代詩にはユーモアが足りないと言われるが、詩人としても笑いにこだわりつつ、詩作で養った語感やリズムを落語の創作に生かしたい」と話す。

 午後6時開演。当日一般2500円。オンライン配信もある。喜楽館TEL078・335・7088。一行詩の応募は18日までに、作品(40字以内)と氏名(ペンネーム可)を書き、メール(waraipoem@gmail.com)で送る。

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