神戸市は22日、新型コロナウイルスの後遺症に関する調査で、患者の5割が「症状がある」と回答したと発表した。体のだるさや息苦しさなどで、回復までに1カ月以上を要した人が半数以上に上った。半年以上症状が続く人が少なくなく、患者の多くが後遺症に悩まされている実態が浮き彫りとなった。
調査は主にアルファ株による第4波の感染者のうち、昨年4月中に感染した4276人が対象。昨年12月~今年1月にアンケート形式で実施し、1608人から有効回答を得た。
後遺症の有無については48%が「あり」と回答。年代別では60代が58%と最多で、70代が56%、50代が53%と続いた。10代は38%、20代は41%で、若年層よりシニア世代ほど後遺症に悩まされていた。
症状で最も多かったのがだるさ(倦怠感)で56%。筋力低下やせき、息苦しさは、いずれも36%。味覚障害は32%だった。
回復までの期間では、だるさ、筋力低下、息苦しさ、味覚障害がいずれも「31日以上」の患者が半数を超えた。このうち筋力低下は約4割、だるさと息苦しさは約3割が「今も継続」と答えている。
感染第6波ではオミクロン株が猛威を振るっていることを踏まえ、同市は今秋にも再度、後遺症の調査をする予定。同市は後遺症相談の専用ダイヤル(TEL078・322・6037)を設けている。(三島大一郎)