兵庫県は28日、三田市の自社工場で医薬品の製造記録を改ざんしたり、国から承認されていない添加剤を使用したりしたなどとして、共和薬品工業(大阪市)に対し、医薬品医療機器法に基づく33日間の業務停止と業務改善命令を出した。健康被害は確認されていないという。
県によると、同社は抗不安薬「ジアゼパム散1%」の製造過程で、本来の基準と異なる温度管理をしていたにもかかわらず、基準通りにしたとする虚偽の記録を作成した。また、ビタミン薬「アルファカルシドール錠」に国の承認を得ないまま医薬品添加物の滑沢剤を入れていたという。
県が昨年8月、立ち入り調査して判明した。軽微なミスを含めると、この工場で製造する約9割の234品目で不備を確認した。業務停止命令期間は今年4月30日までだが、県は市場で供給不足が続く76品目に限っては製造を認めるという。(金 旻革)