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労組側、解決金210万円支払いで和解 神戸新交通、労組役員への金銭不正支給問題

2022/03/28 21:39

 ポートライナーなどを運行する神戸市の外郭団体「神戸新交通」が労働組合の役員に金銭を不正支給したとされる問題で、同社は28日、返還の対象とした金銭の支払い義務を巡る労組側との訴訟について、労組側が解決金210万円を支払うことなどで和解したと発表した。同日付。

 一連の問題は2019年に発覚し、神戸市長による監査請求に発展した。

 同社の当時の調査では、12~18年度に労組役員7人に対し、賞与や超過勤務手当の名目で計2216万円が本来の給与に上乗せして不正支給され、全額が労組運営費に充てられていたとされた。

 労組側は19年、同社が金銭の返還を求めたことに対し、債務がないことの確認を求めて神戸地裁に提訴した。同社によると、会社側も計約2172万円の返還を求める訴訟を起こした。

 同社は神戸地裁の和解勧告に応じたとしている。労組側が解決金210万円の支払い義務を認め、双方が健全な労使関係の構築に努める内容という。

 同社は労組に支払いを求めていた金額から解決金を差し引いた1962万円の補塡について「会社と、当時出向していた市職員や市OBらで折半する」と説明。関係者32人に自主返納を求めるが、全員が応じたわけではなく「粘り強く求めていきたい」とした。

 また、処分無効や債務不存在を巡る元労組執行委員長らとの訴訟については、継続するとしている。(篠原拓真)

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