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調査結果を発表する神戸大大学院の森康子・感染症センター長=兵庫県庁
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調査結果を発表する神戸大大学院の森康子・感染症センター長=兵庫県庁

 新型コロナウイルス・オミクロン株の派生型「BA・2」に対するワクチンの効果について、兵庫県と神戸大学は4日、医師40人の血清を調べた結果、3回目の接種で感染や発症を抑える「中和抗体」が獲得され、抗体の量も接種前より大きく増加したと発表した。

 オミクロン株は主流型「BA・1」からBA・2への置き換わりが進んでおり、3回目接種の効果が期待される結果となった。神戸大大学院の森康子・感染症センター長は「BA・2による感染や重症化を抑える上で、3回目接種が鍵であることを示唆している。ぜひ接種を」と呼び掛ける。

 医師は神戸大病院に勤める20~60代の男女40人で、昨年から今年1月にかけて、ファイザー製のワクチンを3回接種した。

 2回目接種後約7カ月の時点では、BA・2に対する中和抗体を全員が保有していないと判断された。一方、3回目接種から約2週間後には、全員が中和抗体を保有し、中和抗体の数値も平均約33倍に増加していた。ただ持続期間は不明で、時間とともに効果が薄れる可能性はあるという。

 森センター長は「ブースター(3回目接種)で、これだけ(従来株と)かけ離れた変異株に対する中和抗体を誘導するとは思わなかった。今後現れるであろう変異株への効果も期待できる」と話した。

 兵庫県内での変異株PCR検査結果によると、2月にはBA・2への感染が疑われる人はほとんどいなかったが、3月21~27日には、半数近くの人でBA・2への感染が疑われた。

 また、ワクチン接種記録システムをまとめているデジタル庁のデータでは、兵庫県内の3日時点の3回目接種率は、65歳以上で82・46%(全国平均82・93%)、全人口で41・19%(同42・47%)となっている。(高田康夫)

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