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ウクライナ情勢や神戸で始めた生活について話すユリヤ・ゴルバチュクさん=12日午後、神戸市長田区三番町、国際語学学院(撮影・秋山亮太)
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ウクライナ情勢や神戸で始めた生活について話すユリヤ・ゴルバチュクさん=12日午後、神戸市長田区三番町、国際語学学院(撮影・秋山亮太)
ウクライナに残してきた家族や神戸での生活について話すユリヤ・ゴルバチュクさん(中央)=神戸市長田区三番町5、国際語学学院(撮影・秋山亮太)
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ウクライナに残してきた家族や神戸での生活について話すユリヤ・ゴルバチュクさん(中央)=神戸市長田区三番町5、国際語学学院(撮影・秋山亮太)
神戸での生活が始まり日本語の教材に目を通すユリヤ・ゴルバチュクさん=12日午後、神戸市長田区三番町、国際語学学院(撮影・秋山亮太)
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神戸での生活が始まり日本語の教材に目を通すユリヤ・ゴルバチュクさん=12日午後、神戸市長田区三番町、国際語学学院(撮影・秋山亮太)

 ロシアによる軍事侵攻を逃れ、ウクライナから神戸に避難してきたユリヤ・ゴルバチュクさん(22)が12日、通い始めた神戸市長田区の日本語学校で会見した。あこがれていた日本での生活に感謝する一方で、「(祖国に残してきた)家族や友人のことを考えると複雑な心境だ」と話した。

 首都キーウで暮らしていたゴルバチュクさんは侵攻直後、親族とウクライナ西部へ逃れた。半月ほどたった3月中旬、一人で日本へ渡航する決意を固めた。

 きっかけは、学生時代の2回の来日だった。奈良に短期滞在し、自然や文化とともに「ナルト」や「ブリーチ」といったアニメ、漫画にも魅了された。

 「私は、日本に恋をした。祖国を思う気持ちと同じくらい好き」

 避難先でも日本への思いを語っていると、母が「日本でチャレンジしてみたら」と背中を押してくれた。

 友人が卒業していた神戸の日本語学校「国際語学学院」にメールを送って相談。学院の関係者が所属する人道支援団体のメンバーを通じて支援の輪が広がり、今月7日、神戸に着いた。

 入国後の待機期間が明け、「自然が豊かで、ニューヨークみたいな感じ」との印象を持っていた神戸の街並みを歩いた。身の安全とともに、不思議な縁を感じた。「戦争がなければ、ウクライナで普通に働いていた。日本にも簡単には来られなかっただろう」

 ウクライナにいる家族とは、電話などで毎日話す。残してきた親族やペット、日本の気候などを話しているうちに寂しさや不安も募ってくる。SNSでつながった趣味のグループからは、キーウ近郊のブチャでメンバーが殺害されたとの情報も入ってきた。

 「私自身は幸せだと思うが、幸せに浸りきれない」

 現在は、支援者が用意してくれた神戸市内の滞在先で暮らし、12日から日本語学校にも通い始めた。

 将来は、学んだ日本語を国際的な仕事に生かしたいという。(小川 晶)

ウクライナ侵攻神戸
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