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神戸市交通局が整備した事故防止のための研修施設=同市兵庫区御崎町1
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神戸市交通局が整備した事故防止のための研修施設=同市兵庫区御崎町1

 神戸市のJR三ノ宮駅前で市営バスが横断歩道に突っ込み、歩行者2人を死亡させた事故から21日で丸3年となる。市交通局は事故を受け、兵庫区の局内に職員向けの研修施設「安全の礎(いしずえ)」を設置した。発生当時の新聞記事や過去の事故事例などを掲示して、再発防止への決意を新たにしている。

 事故は2019年4月21日午後2時すぎ、同市中央区布引町4のフラワーロードで発生し、青信号で横断歩道を渡っていた男性=当時(23)=と女性=同(20)=が市バスにはねられて亡くなった。

 市によると、他に6人が負傷した。男性運転士(67)=懲戒免職=は、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で起訴され、禁錮3年6月の実刑判決を受けた。

 研修施設は今年2月、地下1階の通路に整備した。「誇らしい自慢の娘」「苦しみは一生続く」-。黒を基調とした壁面には、当時の新聞記事の見出しを大きく掲げた。

 運転士が赤信号で停止する際にブレーキとアクセルを踏み間違え、横断歩道に進入した詳細は、道路とバス車両の図解、再現映像で説明している。左脚に重傷を負った人の治療経過の写真も並べた。

 また、13年4月にJR神戸駅前のバスターミナルで高齢女性を死亡させた事例など、市バスが関係した過去の重大事故を紹介している。

 市交通局によると、21年度の市バスの事故は18年度と比べて約60%減少した。一方、運転手の不注意で前方のバスに追突した事案など、19~21年度に計9件の懲戒処分をしたという。

 市バス運輸サービス課の小柳勝担当課長は「全職員がこの施設で事故の背景を学び、再発防止に努める」と話している。内部施設のため、一般見学はできない。(名倉あかり)

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