「政治というのは、コップの中の水のようなもの。注いでいくとあふれ出す、社会矛盾と向き合っていくことが大切なんだ」。1983年の兵庫県議選で初当選して以来、40年近く心に刻んでいる信条だ。
航空会社のサラリーマンを経て、27歳で政界入り。2004年に参院議員に転じると、財務政務官などを務め、3期目は参院の議院運営委員長や党国対委員長として野党折衝に尽力した。
昨年10月には、教育行政トップの文部科学相に就任。岸田文雄首相から電話で「お願いします」と伝えられた時は、ただただ驚いたという。「(自分自身の地盤が)3人区になって厳しい選挙区。選挙後に、そういう機会があるかなとは思っていた」と苦笑する。
目下の課題は、少子化社会での高等教育の充実だ。国際競争力の低下が指摘される中、「科学技術を発展させるためにも、成長の種となるような仕掛けをつくっておかないといけない」と力を込める。
公務のため地元に戻る機会も限られるが、その分、ありがたみも実感しているという。「やっぱり、家が一番いいですよね。妻と話す機会が増えたような気もするし」(小川 晶)
【メモ】
・座右の銘…「日日是好日」。毎朝出る時に思い出すという
・趣味…歴史書を読んだり、古い大河ドラマを見たり。ペットの犬と触れ合ってリラックスも
・健康管理…歩くこと。ぎっくり腰の再発防止に、屈伸運動も欠かさない
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