神戸市垂水区の商業施設「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」が2023年1月末に一時閉館し、全面建て替えされることが27日、分かった。所有運営する三井不動産(東京)が明らかにした。兵庫県内初のアウトレットモールとして1999年に開業して以来初の建て替えとなる。老朽化した設備を更新するとともに施設コンセプトも刷新し、24~25年の再オープンを目指す。
同社は西隣の市有地で25年ごろ、バーベキューやアスレチックも楽しめるレジャー施設の開業を計画しており、一体的な整備で集客力増強を図る。
アウトレットは敷地面積約7万8千平方メートル(駐車場を含む)で、商業施設5棟(延べ床面積約3万6千平方メートル)が立ち並ぶ。神戸発のブランドやレストランなど約140店が入り、20年度は約300万人が訪れた。
市が埋め立てた造成地の中核施設として99年に「マリンピア神戸ポルトバザール」として開業した。米国で80年代に広がった在庫やサンプル品を低価格で販売する「アウトレットモール」の日本版として人気を集めた。
08年、同社は市から土地を取得した。増床を重ね、09年度の売上高は約230億円に上ったが、近隣施設との競合などから19年度は約170億円に落ち込み、さらに新型コロナウイルス禍の打撃も受けた。
同社は、建て替え後について「詳細は未定」としているが、店舗群は同規模以上を維持し、滞在性の向上などを図るとみられる。(広岡磨璃)