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武器等製造法違反事件で同法違反容疑で逮捕した男から兵庫県警が押収した自作拳銃=2018年12月、神戸市中央区下山手通5、兵庫県警本部
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武器等製造法違反事件で同法違反容疑で逮捕した男から兵庫県警が押収した自作拳銃=2018年12月、神戸市中央区下山手通5、兵庫県警本部
山上徹也容疑者が現場で手にしていた、金属製の筒2本を粘着テープで束ねた銃=8日、奈良市
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山上徹也容疑者が現場で手にしていた、金属製の筒2本を粘着テープで束ねた銃=8日、奈良市
銃弾を発射可能な状態にした改造した「無可動銃」=2019年7月、神戸市長田区北町3、長田警察署
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銃弾を発射可能な状態にした改造した「無可動銃」=2019年7月、神戸市長田区北町3、長田警察署

 安倍晋三元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃され、死亡した事件。殺人未遂容疑で逮捕された山上徹也容疑者(41)は、インターネット動画を参考に銃を自作したと供述しているという。捜査関係者によると、闇サイトでは銃や弾、火薬などの密売をにおわす投稿が散見されており、摘発につながるケースもある。

 「昔から銃に興味があった」

 兵庫県警などが2018年、武器等製造法違反(営利目的の無許可鉄砲製造)などの疑いで逮捕した姫路市の会社員男=当時(23)=は闇サイトに拳銃の情報をアップ。売買を示唆する書き込みをしていた。

 男は自宅で銃弾139個と拳銃1丁を所持。ステンレス製の筒を業者に特注して銃身にし、市販の工具を加工して木製の持ち手を作っていた。弾丸は花火の火薬を転用したという。

 捜査関係者はこの事件のように「タレコミやネットの密売情報などを足がかりに密造銃を摘発することもある」と話す。

 密造銃といえば、かつては暴力団や一部のガンマニアが銃を自作するケースが多かった。しかし、近年はインターネット上で簡単に銃の作り方を調べることができ、部品や火薬の購入も容易に。さらに3Dプリンターの登場で、誰でも銃を製造できる危険が高まっている。

 日本国内では、銃は所持許可証を公安委員会から得なければ所有できない。銃や弾、火薬の扱いは法律で細かく制限されている。県内の銃砲店によると、猟友会員や射撃競技の選手らが弾や火薬を購入する場合は所持許可証など必要書類を見せる必要があり、年に1回は使った弾数や保管状況を警察に報告しないといけない。

 警察庁の過去5年間の統計では、全国で年間290~400丁程度の銃が押収されている。一方で暴力団関係者が所有する銃の割合は、17年の22%から21年は11%と減少し、一般人や出所不明な銃の摘発が増えている。中には密造銃やモデルガンなどの改造銃もあるという。

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